トロッコ問題批判のくだらなさ
あるいは C4Dbeginner とかいうウスッペラ野郎とその賛同者たち(ここまでタイトル)
このエントリ読んだ。
私が気になったのはそこで引用されてるこのツイート(前半は無視してね)
トロッコ問題、若者は感情を殺して分岐器を1人の方に切るのが政治と思いがちですけど、現実の政治ではそもそもトロッコも分岐器も5人の多数派作業員も、1人の少数派作業員を合法的に轢き殺すために後から用意されたものであることがしばしばありますので、やはりトロッコは転覆させなくてはならない
— cdb (@C4Dbeginner) 2017年7月19日
「トロッコは転覆させなくてはならない」ってところは「私はこの問題には答えない」という意味だろうからこのツイートはざっくり言うと
「トロッコ問題は権力者が作った罠であることがしばしばあるので、私はこの問題には答えない」
という意味なんだろう。
でもよく考えたらこの文章、論理的におかしい。
「トロッコ問題はすべて権力者が作った罠なので、私はこの問題には答えない」
なら一応筋は通ってる。
でも、「しばしばあるから」だと「そうでない場合はどうするんだよ」と突っ込まれたらどう答えるのか。
とゆーか、それ以前にですね。
「トロッコも分岐器も5人の多数派作業員も、1人の少数派作業員を合法的に轢き殺すために後から用意されたものである」なんてケース本当にあるのかよ。
具体的にいつどこで起こったなんて事件がそれに相当するのか。知ってたら教えて欲しい。
具体的に考えて欲しい。これが成り立つには、
ある人物 A がある人物 B を合法的、かつ、自分の手を汚さずに殺したいと考えていて、その為に B とは別に五人のおとりの人間 C, D, E, F, G を用意して、かつ、直接殺しに手を下す人物 H を用意して、かつ、B と C, D, E, F, G の合計六人を B 単独と C, D, E, F, G の五人の二班に分けて、かつ、 H が通常業務をしているときに、そのままだと H が C, D, E, F, G の五人を殺してしまうけどそれを避けると必ず B を殺すことになるような状況をセッティングして、H にどっちを殺すかの決断を迫る。
ということをしなきゃなんないわけである。まどろっこし過ぎだろ。
世界征服をするためにまず近所の幼稚園を襲撃する子供番組の悪の秘密結社かよ。
しかも、このセッティングが上手くいったとしても H が B を殺す保証はない。なんらかの理由で H が B を殺す決断をせず(できず)、 C, D, E, F, G という五人の死者が出た場合、マスコミが大騒ぎする大事件になることは確実である。
北朝鮮みたいな独裁国家ならできるかもと言うひとがいるかもしれないが、金正恩なら単に部下に直接殺人を命じればいいだけである(金正男殺しのときみたいに)
要するにこのツイート、一見ちょっとかっちょいいことを言ってるように見えるが、実は何も筋が通ってない意味不明の与太話なのである。
冒頭で私が C4Dbeginner をウスッペラ野郎と断定した所以である。
こんなヨタに「いいね」が 600 件以上ついて、賛同するエントリが上げられて、ブクマで「そうだそうだ」「いいこと言った」的なコメントが寄せられる始末。
なんだこれ。地獄か。
Twitter で本人に訊いてもだんまりだし*1、なんやねんこれ。
こいつらみんな死ねばいいのに ヾ(*´∀`*)ノ