きょうだいベイズ問題(2)

文章で人にアイディアを伝えるのって難しいんですね。
めげずにやっていきたい。

別の書き方で 2/3 派に反論していきたい。
まず問題と 2/3 派の模範解答を再掲する。

問題

2人きょうだいの子供のうち、1人が男の子の場合、もう1人が女の子である確率はいくらか?

解答
すべてのパターンはこう。

j k l m
older older older older
younger younger younger younger

*1

問題の条件からどちらも女性のペアである m は除外できる。
全パターンは j と k と l の3パターン。
そのうちもう一人が女の子のパターンは k と l の2パターン。
ゆえに 2/3 。

ここから反論

この問題を見て素直に表を書くならこうだろう。

g h i

*2

表(2)は、表(1)の中の h(男, 女)を、
同じ男女のペアと言っても(兄, 妹)と(姉, 弟)は別物だから二つのパターンに分けなければならない
という意図で分けたものだろう。
つまり、問題文の「1人が男の子の場合」が兄を指すパターンと、「1人が男の子の場合」が弟を指すパターンを分けているのだ。
しかし、冷静に考えてほしい。
(男, 女)ペアを上記の方法で分けるなら(男, 男)ペアも同じ方法で分けてカウントしなければカウント漏れが起こってしまう。
つまり、正しい表はこうだ。

u v w x y z
older older older older older older
男● 男●
男● 男●
younger younger younger younger younger younger

*3

では、この表で考えてみよう。
まず問題の条件からどちらも女のペアである y と z は除外できる。
「一人が男の子の場合」の全パターンは u から x の4パターン。
そのうち「もう一人が女の子」のパターンは w と x の2パターン。
2/4 = 1/2
答えは 1/2 。

やはり 1/2 である。

(男, 女)のペアを(兄, 妹)と(姉, 弟)に分けるならば、表(5)にしなければならない。
分けないならば表(1)にしなければならない。そしてどちらも答えは 1/2 。

どうでしょう。納得いただけたでしょうか。

*1:この記事内では順番が前後するが、この表を最初のエントリと同じく表(2)とする

*2:これは表(1)

*3:これは表(5)とする