CA のイメージ

いきなり引用する

 

** ルーシー事件によって、客室乗務員へのイメージや立場が国によって異なることがわかった。イギリスでは、客室乗務員は ”空飛ぶウェイトレス” などと揶揄され、憧れとともに常に侮蔑がつき纏う職業である。一方の日本では、スチュワーデスは ”空飛ぶエリート” であり、魅力的で洗練された女性だけが就くことのできる象徴的な仕事だった。一九八〇年代後半のバブル時代、客室乗務員の人気は絶頂を迎え、多くの人気歌手や力士がスチュワーデスと結婚した。<英国航空>の仕事を辞めて六本木のホステスに転身するというルーシーの行動は、多くの日本人にとって解せないものであり、きわめて不審な行動でもあった。 

 

リチャード・ロイド・パリー『黒い迷宮』(早川書房)241 頁の注より

 

はてブでは、日本人は CA を侮っている、欧米ではもっと敬意を払われている存在だ、みたいな論調をちょくちょく見るんだけど、嘘だったんだなと。

欧米の方が侮られていたんですね。

 

ちなみに、本書はルーシー・ブラックマン事件について英国人ライターが何年もかけて調べたものをまとめた分厚い本だけど、特に「驚きの新事実」は無いので、物好き以外は読まなくていいと思います。